やっていませんか? ワインの席でのNG集:仕事も人生も豊かにするワイン社交術vol.02

本連載では、ワインライフを楽しむための知識を、初心者にも分かりやすく解説しております。第2回目は、レコール・デュ・ヴァン統括副校長をされている畑久美子さんからご寄稿いただきました。

本連載1回目で、梅田校長が正しいグラスの持ち方をレクチャーいたしましたが、ワインがある場面には、実は他にも色々なルールがたくさんあるのです。ワインスクールの講師だと言うと、人から色々な質問をされますが、良く聞かれるのは、「突然、正式なワインを飲む会に誘われたら、まずどんなことに気をつけたら良いですか?」という質問です。今回は、ワインの席でやってしまいがちなNG集を中心に、ワインの席でのルールを解説します。

1.強い香水はNG

FUMIKODA WINE ワイン マナー

先の質問が、女性からの質問でしたら、まず強い香水はNGだとお伝えします。直前にシャワーのように振りかけて行くのも控えてください。これは、繊細なワインの香りが損なわれるからです。たとえるなら、高級なお寿司屋さんで、隣の方がタバコ吸っていたりするのと同じことです。同じ理由で、男性の整髪剤も香りの強い物は控えましょう。

2.ワイン会が始まる前に注意すること

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アペリティフ(食前酒)を飲みながら、その日のワインやメニューを決めるのは楽しい時間ですが、発泡酒(スパークリングワイン)の最高峰であるシャンパーニュを用意されていたら、乾杯を待たせてまで、自分だけ(仮にどんなにそれが好きでも!)作るのに時間のかかるカクテルを注文しないようにしましょう。

また、お水が出されても、お食事前にガブガブ飲んでしまうのもNG。水が胃の中の胃液を流してしまって、これからのお食事の消化を助けてくれなくなります。アルコールが弱い方は、シャンパーニュをフレッシュジュースで割ったカクテルを頼むことも知っていると便利です。例えばオレンジジュースで割る「ミモザ」など。

3.真っ赤な口紅は避けましょう

FUMIKODA WINE ワイン マナー

ワインの席に真っ赤な口紅をつけて行くのは避けた方がいいでしょう。口をつけるたびにワイングラスのふちにベタベタと真っ赤なスタンプが模様みたいについてしまいます。

男性でも、食べたお肉の脂が唇についたままワイングラスに口をつけると、やはりふちがベタベタしてしまいます。ですから男女ともに、ワイングラスに口をつける時は、リネン(ナプキン)でそっと口元をおさえてからが良いです。さらに、口をつける場所を1箇所に定めておくと、グラスのふち全体に唇の跡がつかないので良いですね。

4.テーブル上での振る舞いにも注意

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ワインを注がれる時には、テーブルよりも高い位置で大きな身振りや手振りをしないようにしましょう。ワインを注ぎに来たソムリエにその手が当たって大惨事に!となったら、想像しただけで恐ろしいです。ましてやお隣のご夫人が値段もわからないような着物をお召しになっていたりしたら大変です。

何よりも大事なことは、ソムリエがワインを注いでいる間は「沈黙」してその注がれる液体を静かに眺めること。とめどなくおしゃべりをしていたらだめです。軽く会釈をするか、聞こえないぐらいの静かな声で「ありがとう」と言うのがレディーの心得です。

そして、意外と周りを眺めるとやってしまいがちな「間違い」として気をつけたいことは、ワインを注いでいただく時には絶対にグラスを手に持ってボトルに近づけないこと! グラスに手を添えるのもNGです。これは、ビールを注がれる時とは100%異なることです。

5.女性がワインボトルを持つのはNG