FUMIKODA お仕事相談室 Vol.01〜 自分がやりたい事 or 求められる事、どっちを優先すればいい?
FUMIKODAは「すべてのビジネスシーンでウェルビーイングを提供する」をミッションに掲げ、製品や情報発信などを通じて働く皆様を応援しています。
この度FUMIKODAをご愛用いただいているビジネスキャリアの方々に、後輩が抱える「仕事の悩み」を相談させていただき、ざっくばらんに座談会形式で答えていただきました。
今回相談したのは、FUMIKODAの広報担当 杉村裕華(30代)、回答いただいたのはFUMIKODA SALONにもご登壇いただいたことがある素敵な女性たちです。
及川 美紀氏 (株式会社ポーラ 代表取締役社長)
前野 マドカ氏(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員/EVOL株式会社 代表取締役CEO)
とよた 真帆氏(女優/株式会社SPICA 代表取締役)
小木 曽麻里氏(株式会社SDGインパクトジャパン 代表取締役)
悩みに対する具体的な対処法とともに、編集してしまうのが勿体無いくらい元気が出るメッセージを沢山頂戴いたしました。明日からの仕事がもっと前向きに取り組めるような内容となりましたので、是非ご覧ください。
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Q1 30代で出来る仕事が増えて、会社から求められる事も増えてきました。
40代、50代とこの先キャリアを重ねていくにあたり、自分が「やりたい事」と「求められる事」のバランスをどう取るべきか悩んでいます。
及川美紀(以下及川):私は「求められる事に応えたら良い!」と思います。
やりたい事と求められる事とのバランスを取るべき、ということですが、バランスを取る事が良しとされる世の中で「バランス取りたい病」になってしまっているのではないでしょうか。
上手くバランスが取れなくても大丈夫。仕事がやりたければ、バランスなんて考えず、やりたいだけやれば良いと思います。
小木曽麻里(以下小木曽):一方、求められることばかりとなってしまうと、一生懸命邁進した結果40代でバーンアウトしてしまう人も少なくありません。「ここまで頑張ったら少し力を抜いてみる、視点を変えてみる」など、自分でやりたいことを失わない様にすることも大事。求められることとやりたいことがマッチしないな、と思ったら、悩んでいるのでなく思い切って環境を変えてみる、つまり仕事を変えてみる、やりたいと思うことをやってみる、なども今の時代は選択肢の一つかもしれません。
前野マドカ(以下前野):自分の理想像や他人の規範に合わせるよりも、「やりたいように生きる」のが良いですね。「やりたい事って何だろう?」と考えるより、脳内ホルモンに正直に従って自分が気持ち良い状態であることを感じる事が大切です。
とよた真帆(以下とよた):もし自分がやりたい事がわからないのなら、すっごくやりたい事じゃなくても良いので、「ちょっとだけやりたい事」を沢山やってみれば良いのではないでしょうか。
自分の人生をかけて取り組みたい事が明確にある人なんて、もう芸術家や起業家の域なので。
及川:自分が情熱を持って取り組みたい「ものすごく好きな事」がない場合は、「好きな事」や「感謝される事」でも良いですね。サラリーマンでいる事を卑下する必要は全然なくて、認められ、求められて仕事ができる立場ってとても素晴らしい事ですから。
小木曽:仕事は「お金のため」という義務感で仕事に囚われる人も多いけれど、お金に対する考え方を見直しても良いかもしれません。
どれくらいのお金があれば生きていけるのか、お金の運用はどれくらい必要かなどの計画を立ててお金から自由になれれば、より自由にやりたい事を考える余裕が出てくると思います。人生の選択肢も広がるはず。
やりたい事より仲間
及川:やりたい事がなくても、良い仲間やアドバイスをくれる先輩、よもやま話をできる友人がいることは、大切だと思います。今までご縁がなかったとしても、紹介してもらったり、会いに行ったりする。その中に「興味ある人」は居るかもしれないので、そこから「やりたい事」が広がることもあります。
とよた:私は、ちょっと遠い人でもすぐに連絡しちゃいます。ちょっとの勇気なんだけど、どう思われるかな…と躊躇して行動できない人も多いのではないでしょうか。でも、連絡してもらえると嬉しいものですよ。
全員:「話聞いてもらいたい」とか言われて、連絡をもらえると嬉しいですよね!
及川:どんなに忙しい人でも軽くランチくらいならできるし!20代は社内の人と居る事が多かったので、社外の方ともっと接点を持てば良かったと思います。
30代なら30代、40代、50代とどんな年代の人とも会いやすいから、自由に時間を使えるうちに、どんどん会いに行かないともったいないな。
とよた:「会いたい」と言われた時に、ビジネスなのかプライベートか分からずに躊躇する事もあると思います。そんな時でも、私はお会いしてみる事にしています。もし何か提案されたとしても、その後にどうするかは自分で決めれば良いので大丈夫です!
Q2 20代の頃に上司に厳しく指導を受けて成長できた事に感謝しています。年下の後輩にも返したいという思いがありますが、時代も価値観も変化している今、どう接するのかが悩ましいです
及川:自分がなぜ成長できたのか?を、もっと本質的なところで振り返ってみると良いと思います。
厳しく言われたからやった事もあるかもしれないけど、きっと同じ指導を受けた部下全員が成長したわけじゃないのでは。指導を受けた中で、自分で考えた事や気づいた事があったのではないでしょうか。「厳しい指導」という手段に囚われず「後輩に考えてもらうきっかけを作る」という風に考えてみてはいかがでしょうか。
前野:あなたはどうしたい?どう思う?とオープンクエスチョンでコミュニケーションを取り、後輩に自分で考えた事を失敗してでもやってもらうと良いのではないでしょうか。
育てるというより、コミュニケーションを取るという事を意識してみてください。ワクワクを感じるのは自分で考えた事だし、ワクワクする事しかできないですから。
全ての人が自分なりに一生懸命頑張っているのであって、それぞれに見えている世界が違うという事を知り、学ぶと良いかもしれません。
とよた:引き継ぐ想いは大切だけど、時代は変わっているから、後輩にどう自由な発想をしてもらうか、という視点が先輩の立場で重要かもしれませんね。
小木曽:どうするべき、という「べき論」が強いと辛くなってしまいます。
例えば色々な国の人と仕事をしていると、それぞれの国や文化が本当に全然違っていて、仕事をやり切らないで休暇に入っちゃうような人もいます。
そんな人には厳しく接しても、余り何も変わらない。とりあえず「べき」は横に置いておいて、自分がどう思うか、で良いと思います。
及川:従順なのが良いわけではないです。上司から指導を受けて「承知いたしました」と応えるだけではダメ。自分の案を通すために反論したり、時には悔し泣きするぐらいに考えた提案を出してきてほしいと思っています。
自分を変えてみる。失敗などない!
前野:今回の相談であれば、育ってきた時代や価値観の違う後輩だけど、誰に対しても「人は変えられない」という前提を持つ事は重要です。でも自分自身は変えられるから、自分を変える事に取り組んでみるのが良いと思います。
とよた:なかなか自分を変えられない時には「自分を育てる」という事も重要です。私の場合はもし甘い自分がいたら、もうひとり別の自分をつくって自分を指導したりします。
例えばネガティブに考えてしまう自分を変えられなければ、それは思考の癖だから、「ポジティブな事を3つ考えてみる」なんてことを意識的にやってみると良いです。
「失敗を恐れて自分を変えられない」という方も多いけれど、失敗って何でしょう?もし成功しないのが失敗なら、成功とは何でしょう?
前野:失敗など無いと思います。トーマス・エジソンの「私は失敗したことがない。ただ一万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。」という言葉の通りだと思うんですよね。
及川:日本人は特に「相手に迷惑をかけてはいけない」という思考が強くて、相手の事を考えるあまりチャレンジできなかったり、失敗したという思いに囚われてしまう事が多い気がします。「成功」の反対は「諦め」です。
失敗は成功に必要な要素だから、諦めずに成功するまでやり続けるのみです。
愛のあるアドバイスを沢山いただきまして、有難うございました!!
FUMIKODAでは引き続き、バッグの提供だけではなくFUMIKODA JOURNALでの情報発信などを通じてあらゆる場面で働く人を応援しています。どうぞよろしくお願いします。