ウィズコロナとFUMIKODA。:FUMITALK
こんにちは、幸田フミです。
今ごろ東京オリンピックが開催され、世界中が感動と興奮に包まれているはずでしたね。
残念ながら五輪は延期されてしまいましたが、心のなかでニッポンを応援したくて、赤のトートバッグに白いタッセルをあわせてみました。(タッセルは今月末までプレゼントキャンペーン中です。)
未知のウィルスが世界中に拡散したことをきっかけに私達の日常が大きく変わり、ものづくりに携わる企業のあり方があらためて問われつつあります。
創業当時から「エシカル」をコンセプトのひとつとして掲げてきたFUMIKODAも、ニューノーマルの時代にあるべきブランドの姿をあらためて考えるきっかけとなりました。
コロナ禍がFUMIKODAに与えた影響
「実際にFUMIKODAのアイテムを手にとってみて、軽さや使い心地を確かめてみたい。」
そんなご要望にお応えして、中目黒のショールームを店舗化し、どなたでも気軽にお立ち寄りいただけるようにしたのが今年3月。
スタッフ全員で準備を整え、お客様をお迎えすることを心待ちにしていたのですが、ほどなく発令された外出自粛要請を受けてオープンからわずか1週間でショップは臨時休業することになりました。
その後、都内や地方都市の百貨店で予定していたポップアップがすべて中止となり、出来上がったばかりの春夏コレクションをお披露目する機会を失ってしまいました。
それだけではありません。FUMIKODAを応援してくださっているお客様をお招きして、月に一度中目黒で開催していた「FUMIKODA SALON」もキャンセルせざるをえなくなってしまい、FUMIKODAをご愛用いただいている皆様とコミュニケーションをはかることさえ難しい状況に陥りました。
そんな中、新しく試みたのが、Facebookライブ配信による「オンラインサロン」です。
FUMIKODAを応援してくださっているホッピービバレッジ社長の石渡美奈さんとの対談を皮切りに、2回目の日野ニーナ江都子さんとはロックダウン中のニューヨークと生中継で、3回目は「オリイブルー」のアクセサリーパーツをご提供いただいている高岡銅器の伝統工芸士 折井宏司さんと、そして「ケミカルリサイクル」のパイオニアで、FUMIKODAとリサイクルTシャツでコラボしていただいている日本環境設計の岩元美智彦会長と、合計4回にわたってオンラインサロンを実施させていただきました。
そして、外出自粛が明けてからは「幸福学」の専門家、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司先生と奥様のマドカさんをゲストにお迎えして、ソーシャルディスタンスをとりつつ少人数のサロンをオンラインで中継しながら開催することができました。
>> 前野隆司先生&マドカさんに学ぶ「幸せのメカニズム」(Facebookライブ)
自粛期間中に培ったオンラインライブのノウハウのおかげで、多くの方にFUMIKODAのことを深く知っていただく機会に恵まれたと同時に、新しいコミュニケーションの図り方を習得することもできて、学びの多い数ヶ月を過ごせたと思います。
ウィズコロナ時代のFUMIKODAは
「スマートコンフォート」
わずか数ヶ月の間に世界中の人々の働き方やライフスタイルに大きな影響を与えたパンデミック。FUMIKODAも「これまで以上に、社会や環境と寄り添うものづくりを心がけたい」と、ブランドのあるべき姿をあらためて考えるきっかけになりました。
ウィズコロナ時代にFUMIKODAが目指すのは、エシカルの先にある「スマートコンフォート」です。誰もが心地よさを感じる製品を、時代にふさわしい方法でスマートに提供できるブランドでありたいと考えています。
具体的なアクションは次のとおりです。
1.必要な時期に必要なぶんだけ商品を提供する
これまでもFUMIKODAは、在庫一掃セールや商品廃棄に頼らないエシカルな生産・供給体制を貫いてきました。ファッションブランドは季節ごとにコレクションを発表するのが通例です。しかしFUMIKODAは、季節が終わると売れ残り、セール品となってしまいがちな「シーズンコレクション」を廃止することにいたしました。
それによって、必要とされる商品を必要な時期に必要なだけ供給し、より一層資源を大切にするブランドを目指したいと思っています。
2.ものを「つくる責任、つかう責任」を考えた仕組みづくり
ものをつくる側の責任のひとつとして、社会全体が限られた資源をできるだけ有効に活用できるような仕組みづくりに取り組むべきだと考えています。
FUMIKODAの「リユースプロジェクト」は、使われなくなったFUMIKODAバッグをお客様にお譲りいただき、FUMIKODAがメンテナンスしたあと、バッグを必要とする学生にお届けするサービスです。ものがあふれかえっている時代ですが、品質や機能性にこだわって生産したバッグを末永くお使いいただきたくて、「おさがり」の仕組みをうまくつかってみました。
また、バッグを生産した時に余ってしまう残り生地を使って機能的な小物アイテムを作り、お求めやすい価格で販売させていただいている「リユースコレクション」も少しずつアイテムを増やしています。
小さな取り組みではありますが、SDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」に向けたプロジェクトをお客様とともに企画し、実践してまいりたいと思っています。
3.使うごとに心地よさを感じる製品の開発
FUMIKODAは「リサイクルTシャツ」のプロデュースという新たな挑戦に乗り出しました。
ただ、リサイクル生地を使っただけのTシャツではありません。古着をケミカルリサイクルによって分子レベルで再生させることにより、柔らかく肌触りがよいポリエステルを生成し、半永久的に何度でも再利用することが可能な生地を使った画期的なTシャツです。
衣服を大切に着用してからも、また資源として再利用する。そんなリサイクルの習慣が当たり前となり、循環型社会を実現させるための一助になればと思っています。
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オリンピックは開催されませんでしたが、これから新しい時代がやってくることは間違いなさそうです。この夏は自宅でゆっくり過ごしながら、これからの時代にFUMIKODAが、そして私自身がお役に立てることをじっくり探してみたいと思います。