品格をまとうファリエロ・サルティのストール:スタイリスト河井真奈が提案するアップグレードファッションvol.06

いつの頃からか、ストールはただの防寒用アイテムではなく、ファッションの重要な役割を担うようなりました。そのきっかけとなったのが「ファリエロ・サルティ」のクリエイションによるものといっても過言ではありません。

ファリエロ・サルティは1949年イタリア・フィレンツェでテキスタイルメーカーとして創立されました。常に編み方や染技法を研究開発し、シャネルやアルマーニなどビッグメゾンへテキスタイルを提供するなど、デザイナーや衣服メーカーから絶大な信頼を寄せられてきました。現在は、創業者ファリエロの孫にあたるモニカ・サルティがクリエイティブディレクターとなり活躍しています。

ファリエロ・サルティ FUMIKODA Faliero Sarti

私が、ファリエロ・サルティのストールに出会ったのは10年ほど前。あるセレクトショップで見つけたレースとカシミアウールがニードルパンチされた1枚でした。少し値段が張るそのストールは、ワンピースが1枚買えるほどのプライスで、即買いするには至りませんでしたが、首に巻いた時の柔らかな肌触りと、シンプルな服と合わせるだけで華やかさと上品さをプラスしてくれる独特の存在感は、夢に出てくるほど衝撃的なものでした。

そんな「運命のストール」は、その後私のところにやってきました。それからというもの、イタリアに出張に行った時、日本のお店で見つけた時、展示会でオーダーするなどしているうちに、私のコレクションは30枚ほどになりました。

ファリエロ・サルティ FUMIKODA Faliero Sarti

ファリエロ・サルティの魅力は豊富なバリエーション。あらゆるディテールが織り込まれたストールは、シーズンごとに200を超えるコレクションが生み出されます。プリント、レース、ラメ入り、グラデーションなど技法を駆使したデザインは、1枚の生地ではありますが、天然素材を使用した独特の風合いやエアリーな素材感、首に巻いた時の立体感、そして卓越した技術から生み出されるクオリティの高さと繊細な色使いは、まとう人の感性、創造力を高めてくれるアイテムとなるのです。

それは何百通りもの巻き方によって活用され、ビジネスシーン、休日シーン、旅行シーンなど着こなすスタイルや場面によっても変化し、身に着ける人の品格までも高めてくれるのです。顔周りに近いストールは自己表現のキャンバス。是非、心の中まで豊かな気持ちにさせてくれる上質なものを選びたいですね。

※ファリエロ・サルティのカシミアは、環境への負荷とは関係のない素材です。

ストール ブラック×ホワイト ¥58,000
ストール ネイビー×ブラック ¥58,000
ストール グリーン ¥58,000
コート ¥78,000
すべてストラスブルゴ銀座店
お問い合わせ:ストラスブルゴ銀座店 03-3573- 6192
http://strasburgo.co.jp/

撮影/松谷靖之、スタイリスト/河井真奈

河井真奈
スタイリスト 河井 真奈(かわい・まな)


青山学院女子短期大学卒業後、映画会社に入社の後、フリーランスのスタイリストとなる。1991年、ビジネス・コンサルタントの夫と共に株式会社インターラクトを設立。同社取締役に就任。90年代は『Oggi』、『Domani』、『FRau』等、20~30代のOL向け女性誌の創刊に携わる。『25ans』、『ミス家庭画報』、『マリ・クレール』他11誌のレギュラーを持ち、日本で一番多忙なスタイリストと称される。2000年代以降は、『Grazia』を中心に『家庭画報』『婦人画報』『CREA Traveller』等、大人のラグジュアリー層向けの仕事に専念。百貨店やセレクトショップの顧客向けアドバイザー、ファッショングッズの商品デザイン、トークショー、女優のスタイリングなど様々な分野で活動する。2016年8月、ギフトに特化したサイト「futo」をローンチ。2017年よりジュピターショップチャンネル内にてMana Kawaiブランドの商品を販売。 仕事をする上でのポリシーは「その時代に必要なものは何か?」「その時代が求めているものは何か?」を考えること。 一般の人でもわかりやすいようにトレンドを噛み砕いて紹介できるように心がけ、直に今の気分を伝えられる仕事が中心になっている。著書は『絶対 美人アイテム100』(文藝春秋/2011年)、『服を整理すれば、部屋の8割は片付く』(立東舎/2016年)

公式ブログ:スタイリスト河井真奈のお気に入り
Instagram:kawaimana78
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