発売から2カ月、今Amazon Echoで何ができる?
昨年11月に日本国内でも発売が開始されたスマートスピーカーAmazon Echo、ニュースや周りで使っている人からの評判を聞きつつ、購入を迷っている方も多いと思います。実際に使ってみて、どんなことができるのか、これからどんなことができそうなのかをまとめました。
最初のセットアップはスマホから
電源を入れたらすぐに起動するので、まずはスマホアプリ「Amazon Alexa」を使ってセットアップしましょう。まずスマホからAmazon Alexaを立ち上げて「設定」を選択、次に「新しいデバイスをセットアップ」→「購入した端末を選択」して、スマホの設定画面に表示されるWi-Fiから端末を選びます。最後に、指示に従ってAmazon Echoと自宅のWi-Fiを接続すればセットアップ完了です(※1)。
※1 Wi-Fi接続時にはパスワード入力を求められるので、ルーターの背面か底にはってあるシールなどで確認しましょう。
セットアップを終えれば、すぐに使えます。例えば「Alexa、今日の天気は?」「Alexa、最新のニュースは?」と話しかければ即座に答えてくれます。ちなみに私は「Alexa、何か駄洒落を言って」と話しかけたところ、「ラクダに乗ったら楽だった」と、かなり寒い回答をもらいました。
何かを指示する時に最初に呼びかける「Alexa」とは、Amazon Echoに搭載されているAIの名前であり、スマートスピーカーを起動させるウェイクワードです。いちいち面倒なようですが、ウェイクワードがないと、家での会話を勝手に拾ってしまうので困ったことになります。グーグルから出ているGoogle Homeの場合は「OK、Google」、LINE WAVEの場合は「Cloba(クローバ)」がウェイクワードになります。
お勧めのスキルはどれ?
せっかくなので、スキルをどんどん追加していきましょう。スキルとはスマホで言うところのアプリにあたります。スキルを有効にするには、スマホアプリの「Amazon Alexa」の「スキル」メニューから探して、気にいたものをどんどん有効にしていきます。
アマゾン・ジャパンは、2017年12月にAmazon Echoのスキルの人気ランキングを発表しました。1位はラジオやFMを聴ける「radiko.jp」、2位と3位に「ピカチュウトーク」や「豆しば」と、キャラクターものが続きます。
「Amazon Alexa スキル」 2017年12月の人気ランキング
ランキングには入っていませんでしたが、個人的に一番のお勧めは「TrackR(トラッカール)」です。出掛ける間際に限って「あれ? スマホどこに置いたっけ?」ということってありませんか? 「あるある!」と思った方は、スマホとTrackR のスキルを有効にしたAmazon Echoをペアリングしておきましょう。家の中でスマホが行方不明になった時「トラッカールでスマホを探して」と言えばスマホの音を鳴らすことができます(別売りのデバイスは必要ありません)。
◆音楽
Amazon Echo で音楽を聴きたい時は、「90年代のJ-POPをかけて」「リラクゼーション音楽が聴きたい」と言えば、Amazon musicからランダムに選んでかけてくれます。今かかっている曲の詳細を知りたければ、スマホの「amazon alexa」のアプリ内の「ミュージック&本」から「music」で確認できます。
さらに多くの音楽を楽しみたい方はアマゾンの月額980円(プライム会員は780円)の定額配信サービス「Music Unlimited」に登録すれば、4000万曲以上が聞き放題です。ただ、残念ながら「Spotify」は、日本語版のAlexaにはまだ対応していないようです。
◆ホーム
Alexaのスキルに対応した家電を音声でコントロールすれば、半歩先の未来の生活を実感できるはずです。アイロボット社のロボット掃除機のルンバを持っているなら、わざわざルンバのボタンを押さなくても声だけで掃除を始めることができます(Wi-Fiに接続できるルンバ980、960、890、690のみ)。PhilipsのスマートライトHue(ヒュー)は、音声だけで明かりを点けたり消したり、照明の明るさも調節できます。
◆みんなで楽しむ
日常生活で使うイメージがありますが、人が集まった時にもAmazon Echoは活躍してくれます。村人と村人に化けた人狼の攻防を、言葉などの駆け引きで楽しむ「人狼」は、人が集まった時に盛り上がるゲームです。スキル「人狼」は、その進行役をAlexaがやってくれます。「カラオケ JOY SOUND」もホームパーティーの時などに一役買ってくれそうです。
◆Prime会員なら使える音声ショッピング
スキルとはまた別ですが、AmazonのPrime会員に登録しているなら、スマホアプリ「Amazon Alexa」の設定画面からAmazonの「音声ショッピング」の設定ができます。まず1クリック注文をONに、そして確認コードを有効にすれば、「Alexa、コーラが欲しい」と言えば、候補となる商品を検索して価格と一緒に提案してくれます。「購入しますか?」と聞かれて「はい」と言えば、確認コードを聞かれるので、それを伝えれば注文完了です。
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先日インドでは、Alexaに対応したスキルが12,000を越えたと報道されました。2017年10月31日にAmazon Echoが発売されて以来、90分に1つのペースで新しいスキルが追加されているとのことなので、さすがIT先進国インドです。2014年11月に発売されたアメリカでは15,000以上、2016年9月に発売されたイギリスでも8,000以上のスキルがあります。ところが、日本語で使えるスキルはまだ500未満。多ければいいという話でもありませんが、もう少し増えてほしいところです。
なお、欧米で人気があるスキルはポッドキャストやニュースの読み上げ、音楽の定額配信サービスです。特にニュースは、料理や手作業をしている最中など、目を離したりスマホの操作ができない時にも情報をキャッチできるので助かりますね。ドミノ・ピザなど料理のデリバリーサービスやECも海外では好評なので、今後は日本での導入も期待できそうです。
Source:Amazon, PR Times 1, 2, digit, DIGIDAY[日本版]
Writer:高橋ミレイ