日本酒の美味しい飲み方と、日本のものづくり:あおい有紀&幸田フミトークショー
FUMIKODAパッケージの日本酒発売を記念して、西武渋谷店で幸田フミのトークショーを開催しました。お相手はフジテレビの「とくダネ!」で生CMのパーソナリティを務めていらっしゃったフリーアナウンサーのあおい有紀さん。和酒コーディネーターとして活躍中のあおいさんに、女性が自宅などで日本酒を楽しむためのコツを教えていただきました。
酒蔵「井上酒造」とFUMIKODAのコラボレーション
クリエイティブディレクターの幸田フミが「FUMIKODA」のパッケージでデザインしたのは、全国新酒鑑評会で金賞を受賞した神奈川の清酒「箱根山」大吟醸と、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で発泡させたスパークリング純米酒です。
酒蔵の「井上酒造」は寛政元年(1789年)、200年以上前に創業し、七代にわたって、酒匂川(さかわがわ)流域に広がる足柄平野大井の庄で、箱根からの清涼な冷気と伏流水、そして厳選された原料米を使って日本酒を造りつづけてきました。
伝統的なものづくりにこだわりながらも、二十代の若い杜氏を起用し、「めだか米」を使用したエシカルな日本酒のプロデュースなども手がけています。
すっきりと澄んだ大吟醸の味わいと、井上酒造の酒造りに対する姿勢に感銘を受け、クリエイティブディレクター幸田フミが「キャリア女性が自宅で楽しめる日本酒」をコンセプトに「箱根山」のパッケージをリデザインしました。
FUMIKODA「箱根山」と「スパークリング発泡酒」は西武渋谷店B1階のリカーショップで販売中です。
自宅での日本酒の楽しみ方
「ワインとくらべると、日本酒は女性の日常になかなか溶け込みづらい気がする」と、幸田フミ。それは「男らしいパッケージ」と「美味しい飲み方がわからない」せいではないでしょうか。
女性が食卓で違和感を感じないパッケージに仕上がった日本酒を、今度はどうやって美味しく楽しめるのかをあおいさんにうかがってみました。
あおい有紀さん:
まずは温度です。冷蔵庫から出して、冷たいままいただくのもいいですが、日本酒は温度変化による味の変化も楽しめるもの。すぐに冷蔵庫にしまわず、常温の状態で香りや味の違いを楽しんでみてください。また、そのあとお燗にしてみるのもいいですね。日本酒はひとつの銘柄で何通りもの飲み方を楽しむことができます。
そして、グラスです。日本酒が世界で注目されるようになってきたことから、老舗のグラスメーカー「RIEDEL(リーデル)」が日本酒専用のグラスをプロデュースしています。日本酒の特徴をより引き出すために、グラスの形を変えているんですよ。
「大吟醸」グラスの縦長卵型はフルーティーな香りを感じ取りやすく、お酒が舌を伝ってすっと喉まで通ることから、すっきりとした味わいが特徴の大吟醸には最適な形状です。
そして「純米」グラスは、大ぶりで横長、口径が広く作られています。これは日本酒の豊かな「うまみ」をゆっくり味わうために、口の中に日本酒を長く留めておける形状です。170人もの蔵元や専門家の意見を集約して、純米酒を味わうためのベストなグラスの形を生み出したそうです。
日本酒を楽しむには自宅にあるワイングラスやお猪口で十分ですが、何に注ぐかによって味わいがまったく違ってくるので、同じ銘柄の日本酒を色々な酒器で飲み比べてみるとより楽しめるかもしれません。
日本のものづくりを蘇らせたい
海外でも日本酒が飲まれるようになりましたが、日本酒産業が活性化しつつあるのかというと、そうではありません。日本酒の消費量とともに、酒蔵の数も年々減ってきているのだとか。かつて4,000以上あった酒蔵は、今や1,500ほどに減り、国内の日本酒消費量を伸ばさなければこのまま減少していってしまうそうです。
そんな状況に危機感をおぼえながら、「日本酒の魅力を伝えたい」と、メディアでの発信のみならず、数多くのイベントを企画・主催したり、講演、トークショーなどでも幅広く活動されているあおい有紀さん。観光庁主導の「酒蔵ツーリズム」では目利き役を務めるなど、酒造業界の活性化に努めていらっしゃいます。
今まであまり日本酒を飲む機会がなかったキャリア女性たちにメイド・イン・ジャパンのお酒「日本酒」を楽しんでいただけるよう、FUMIKODAもあおいさんの活動を応援していきたいと思っています。
FUMIKODAも「日本の素晴らしい伝統や技術を衰退させたくない」という思いのもと、メイド・イン・ジャパンにこだわったものづくりを続けています。
かつては海外のバッグ職人が日本の製鞄技術を学びに来ていたそうですが、アジアなどでモノが大量生産されるようになってから日本の職人が減り、その技術力は衰退の一途をたどる状況に陥ってしまいました。
日本のものづくりを途絶えさせることがないように、FUMIKODAは働く女性に誇りをもってお使いいただけるバッグづくりをとおしてこれからも日本の伝統と技術を守っていきたいと思います。
トークショーのあとに、あおい有紀さん、幸田フミ、FUMIKODAプレス担当の大石信恵と。
あおい有紀
フリーアナウンサー・和酒コーディネーター
神戸市出身。テレビ、ラジオなど各媒体で活躍する一方、日本の食や和酒の魅力発信を積極的に行い、大切さ、楽しみ方を伝えている。フィールドワークを信条とし、全国の酒蔵に300回以上足を運ぶ。酒蔵ツアーや日本文化×日本酒のコラボイベント、様々な国籍の料理×日本酒のマリアージュイベントなどの企画・主催をはじめ、連載、日本酒書籍監修、日本酒プロデュース、各地での講演、セミナー講師多数。Club Gastronomic Sake主宰。日本酒蔵ツーリズム推進協議会 民間運営委員。日本酒造青年協議会「酒サムライ」叙任。農林水産省フード・アクション・ニッポン アンバサダー。フジテレビ「とくダネ!」生CM元パーソナリティ