あなたが切った髪が誰かを笑顔にする「ヘアドネーション」という選択

長く伸ばしていたロングヘアを短く切ってイメージチェンジをする時に、バッサリ切り落とした髪の毛を何かに使えないかと思うことはありませんか? 実はその髪の毛は、がん治療の子ども達が使うウィッグにできるんです。

NPO法人JHD&Cは、寄付された髪のみで作ったメディカル・ウィッグを、抗がん剤投与の副作用による脱毛などに悩む18歳以下の子どもたちに無償で提供しています。メディカル・ウィッグとは、ファッション用のウィッグとは異なり、抗がん剤投与などの副作用で脱毛症になる方のために、毛髪業界ではデリケート頭皮に配慮したウィッグのことを指します。

ヘアドネーションに参加してみましょう

親子でヘアドネーションに参加したFUMIKODAのMD担当、木村さん。
スッキリと素敵なヘアスタイルになりながら社会貢献もできて、自然と笑顔になります。

メディカル・ウィッグに適している素材は、完全に乾いている31cm以上の長さの髪の毛です。白髪やくせ毛でも大丈夫ですし、パーマやカラーリングをしていたり、ブリーチヘアでも構いません。ヘアドネーションは、JHD&Cに登録しているヘアサロンだと手続きがより楽ですが、事前に相談をして了承を得られれば、通い慣れたいつものサロンでもできます。

賛同サロンとしてJHD&Cに登録しているヘアサロンは日本全国に多数あり、香港などの海外にも店舗があります。こちらのページから検索できますので、アクセスしやすいサロンを探してみましょう。賛同サロン以外のお店でお願いする場合は、事前にドネーションカットの手順が詳細に書かれた「ヘアドネーションの方法」(PDF)を美容師さんに読んでもらい、了承を得られたら予約をしてください。

FUMIKODA ヘアドネーション

ドネーションする髪の毛は乾燥している必要があるので、必ずシャンプー前に切ってもらうようにしましょう。自分がなりたい髪型を美容師さんと相談しながら、髪を小分けの束にしてゴムでしっかり縛った後、結び目の1センチ上をカットします。そして、髪の状態などを「ドナーシート」(PDF)に記入し、返信用の封筒を同封して下記の宛先に発送します。

〒531-0072 大阪府大阪市北区豊崎5-7-11アベニュー中津803号室
JHD&Cヘアドネーション係
宅配便記載用の電話番号 06-6147-5316

後日、返信用の封筒を同封した方に受領証が届きます。

ロングヘアでなくてもできることはある?

頭をすっぽりと覆うウィッグを作るのに必要な髪の長さは31センチ以上ですが、それ以下の長さの髪の毛も、シャンプーやトリートメント剤、カラーリング剤を開発するメーカーが使う試験用の髪の毛として販売されます。販売収益はウィッグを作る費用に充てられます。

ショートカットなので髪を切ってもまとまった長さの髪の毛を寄付できない、当分髪を切る予定がないという方は、募金をするという選択肢があります。好きなタイミングで募金をしたい場合はワンタイムサポーターとして、無理のない範囲で継続的にサポートしたい場合は、月々500円から参加できるマンスリーサポーターになることもできます。

辛い治療期間にも自分がきれいでいられることは、多くのがん患者の子どもたちを力づけるに違いありません。JHD&Cのヘアドネーション、皆さんも機会がある時にいかがでしょうか?