児童養護施設の女児のために、働く女性ができること。:FUMITALK

こんにちは、幸田フミです。

昨年9月に丸の内ハウスでFUMIKODAが主催したチャリティーオークション「SMART WOMAN BACKUP PROGRAM 〜未来のIT女子を育てよう〜」では、滝川クリステルさんや一青窈さんをはじめ、たくさんの女性著名人が商品を出品してくださいました。

おかげさまで総額120万円もの寄付が集まり、この春、プログラミングに興味をもっていた児童養護施設の女児11名を「ITキャンプ」に送り出すことができたのです。

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Q. どうしてFUMIKODAでチャリティーオークションを企画したのですか?

2011年の東北大震災をきっかけに仲間とNPO BLUE FOR JAPANを立ち上げ、当時被害を受けていた福島の児童養護施設を支援していました。その活動を通して知ったのが、全国の施設が抱える「児童の就労問題」です。

問題解決の手段のひとつとして、「子供たちがパソコンスキルを身につけるために5日間のITキャンプに参加できれば…」と前々からNPO内で企画はしていたのですが、一人あたり約10万円の予算が必要なのでなかなか叶えられずにいました。

FUMIKODA SALONに参加してくださる方の多くは、社会貢献への意識が高いキャリア女性です。施設の問題を皆さんにお話ししたところ深く共感していただき、皆さんのご協力のもと、チャリティーオークションでITキャンプの参加費用を集める企画が進みはじめました。


Q. 児童養護施設が抱える問題ってなんですか?

児童養護施設は全国に約600ほどあり、3万人近くの子供たちが入所しています。18歳を迎えた児童は施設を出たあと、実家や親戚などの頼る場所がなく、虐待などの心の傷を抱えたままひとり、社会での自立を迫られます。

安定した職につくのは難しく、就職しても社会や職場に馴染めず退職してそのまま無職になる人、アパートの保証人が見つからずホームレスになる人、特に女子は風俗などに走ることが多く、望まない妊娠、出産を強いられ子育てできずに、またその子供が児童養護施設入所という悪循環が起きています。

社会的弱者になりやすい女児は、仕事に役立つスキルを身につけ、人生の選択肢を広げることによってその悪循環を断ち切れるのでは、と思っていました。

Q. FUMIKODAが主催したのはなぜですか?

FUMIKODAがチャリティーイベントを企画すれば、ブランドとお客様が協力し合って子供たちを支援することができるからです。

FUMIKODAのバッグを愛用してくださっているお客様は、仕事をもつ女性がほとんどです。教育を受け、スキルを身につけるための環境を手に入れられたこと。そしていま、社会の役に立てている私たちこそが、選択肢を得難い環境にいる女児たちのためにアクションを起こすべきではないかと考えました。

そんなお客様の賛同のもと、チャリティーオークションを通じてひとつの願いが叶い、多くの方がこの社会問題に目を向けてくださったことをとてもありがたく思っています。


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子供たちはもちろん、児童養護施設にとっても初めての試みだったITキャンプ。大人の心配をよそに、11人の女児全員が1日も休むことなくキャンプに参加して、最後に大勢の前で自分たちの作品を発表しました。

「またキャンプに参加したい」「パソコンをもっと学びたい」と、とびきりの笑顔で話していた子供たち。自信とスキルを身につけた11人が、近い将来社会で活躍してくれると思うと今から楽しみです。




FUMIKODA クリエイティブディレクター
幸田フミ